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【3行解説・図解有り!】レスポンデント条件付けにおける強化とは?行動主義心理学をわかりやすく徹底解説!
- 幹 市野瀬
- 2022年2月7日
- 読了時間: 4分
更新日:2022年2月11日
「心理学を学び始めたいけど何から手を付けてよいかわからない」
「学校でレスポンデント条件付けを勉強したが、いまいちわからない」
このようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
そんな方々のために、心理学のアプローチの1つである「行動主義心理学」のうち、今回は「レスポンデント条件付けにおける強化」に付いてわかりやすく解説します!
これから心理学を学びたい方や、心理学を今まさに勉強している方まで、是非参考にしてください!
目次
1.レスポンデント条件付けにおける強化とは?わかりやすく3行でまとめると…

忙しい人のために3行でまとめてみました!!
・レスポンデント条件付けとは無意識下で起こる行動・反応に対する発見である。
・有名な実験には「パブロフの犬」が挙げられる。
・無意識下で起こる行動・反応は外部の無関係な刺激と作為的に結びつけることが可能である!
2.有名な実験①「パブロフの犬」

まずはレスポンデント条件付けにおける実験を見ていきましょう!
この「パブロフの犬」実験は下記のような手順で行われました。
前提:犬に餌を与えるシーンにおいて下記を実施する
手順①:ベルを鳴らす
手順②:餌を与える(犬はよだれを垂らす)
手順③:上記を犬に餌を与えるシーンにおいて繰り返し実施する
結果:ベルを鳴らしただけで犬がよだれを垂らすようになる
この実験から、無関係な刺激と反応を作為的に結びつけることが可能だと発見されました!
また、実はこの発見は私たちの日常生活でも見ることができます!
皆さん、梅干し等のすっぱいものを浮かべるよだれが出てきませんか?
これは、「梅干し」という視覚的な刺激に対して、関係のない反応である「唾液の分泌」が起こっていると考えられます。
したがって、今回の実験で得られた発見と同様の内容であると言えます。
3.レスポンデント条件付けにおける強化とは

それでは、ここからレスポンデント条件付けにおける強化ついて詳しく見ていきましょう。
先ほどの「パブロフの犬」を分解して考えてみると、下記のような要素に分けることができます。
・無条件反応
→無条件刺激によって誘発される無意識下の行動・反応
(犬がよだれを垂らす反応)
・無条件刺激
→無条件反応を引き起こすための刺激
(餌を見せる)
・条件刺激
→無条件刺激とともに提示し続けることで条件反応を引き起こせるようになった刺激
(ベルの音だけで犬がよだれを垂らすようになった後のベルの音)
・条件反応
→条件刺激によって引き起こされるようになった無意識下の行動・反応
(ベルの音に応じて犬がよだれを垂らす反応)
・中性刺激
→目標の反応と関係のない刺激
(ベルの音だけで犬がよだれを垂らすようになる前のベルの音)
・無関連反応
→目標の反応と関係のない反応
(ベルの音に犬が聞き耳を立てる反応)
・強化
→無条件刺激と中性刺激を同時に与え、反応と結びついた条件刺激にしようとすること
(犬に対してベルを鳴らしてから餌を与えること)
上記を用いて「パブロフの犬」実験を再度解説すると、下記のようになります。
当初、レスポンデント条件付けをなされる前の犬は、無条件刺激である餌を見せても無条件反応であるよだれを垂らすだけであった。
また、犬の付近でベルの音を鳴らしたとしても中性刺激にしかならないため、よだれは垂らさず、聞き耳を立てるという無関連反応しか示さなかった。
しかし、無条件刺激である餌と中性刺激であるベルの音を同時に与える強化を繰り返すことで、ベルの音を鳴らすという条件刺激だけでよだれを垂らすというような条件反応が見られるようになった。
ちなみに余談ですが。条件刺激と、さらに他の中性刺激を用いて強化をすると、その中性刺激も条件刺激となり、条件反応を引き起こすことが可能となります!(高次条件付け)
パブロフの犬で例えると、条件刺激である「ベルの音」と同時に、中性刺激である「風を当てる」ことによって強化をすると、「風を当てる」だけでも条件反応である「よだれを垂らす」反応が見られるようになります!
4.オペラント条件付けとの違い

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